社内イベントの設計において当日の時間配分=タイムスケジュール組みは、とにかく大切です。時間配分のミスは本番の事故・トラブルに直結していきます。そんな事故トラブルを未然に防ぐために、実例を基に時間の使い方を解説していきます。
当日のスケジュール【会場の予約時間】
まず、当日のスケジュールを考えるうえで大切なことは、「会場の予約時間」です。会場の予約時間と言えば、当たり前かもしれませんが会場を借りるうえでの約束事となります。基本的には原状復帰=撤収作業を終えるところまでがイベントの会場費の中となります。設営から最後撤収するまでの時間を把握したうえで会場の予約に進みましょう。
会場費はイベントの中でもかなり大きなウエイトを締めることとなる要素です。無駄に長く借りてしまったり、無駄が発生してしまっていては予算がもったいなく、ほかのコンテンツを用意できた!何という事があるかもしれません。
会場の予約時間はまずしっかり適正に確保するようにしていきましょう。
当日のスケジュール【設営時間】
まずは、イベントを開催するために必要な機材やステージの装飾など様々な「仕込み」と呼ばれる準備時間が必要です。特にイベントホールなど会場内に何もないスペースの場合は0から組み上げることになりますのでそれなりに時間がかかります。仕込みの主な内容は、ステージ造作・映像・音響・照明に分かれます。それぞれのチームが限られた時間内で準備を進めます。大体この仕込み時間が分からない!という方も多くいらっしゃいます。実施内容によってkなり幅はありますが、一般的な社内イベントであれば2時間~3時間ほどがイメージでしょうか。大がかりだったり大きな機材や施工が伴う場合は半日近くかかる場合もあります。主な内容をいかにご紹介していきます。
施工 | 主にステージ周りを作りこみます。ステージにパンチカーペットを貼ったり、袖パネルや吊バナーなどの造作物の設置を担当します。バックパネルなど木工が絡んでくる場合もあります。実施内容によって設営時間にはかなり幅があります。一番最初に基礎となる部分を作ることになるので施工時間が長引くとその後の工程に響きがちです。時間にはかなり幅はありますが、どんなイベントでも1時間くらいは見た方が良いかと思います。ここはイベント会社に相談するのがお勧めです。 |
映像 | スクリーンやプロジェクターなどの映像機器を設置します。最近は配信やハイブリッドなど開催手法が多様化しているため映像の仕込み時間は長くなる傾向にあります。おおよそ2時間~3時間ほどは時間としてみた方が良いでしょう。LEDビジョンの設置や大型の映像機材が入る場合には仕込み時間が長くなっていきます。 |
音響 | 社内イベントの場合、基本的に会場常設の設備を使うことが多いです。音響機材を持ち込むケースはレアケースになります。ワイヤレスヘッドセットなど一部持ち込み機材がある場合もありますが、一般的には会場常設設備でだいたいのイベントの運営は可能です。そのため仕込み時間を別途確保するケースは少なくなります。幕張メッセやビッグサイトのような展示ホールの場合は全て持ち込みになる為仕込み量が増えます。 |
照明 | 社内イベントの場合、基本照明は会場のものを使い、演出用のムービングライトなどの照明を持ち込むことがあります。演出要素が強くなればなるほど照明機材も増えていきますので設営時間も長くなっていきます。映像の仕込みと同時に進めることができるので、おおよそ2時間~3時間くらい見ておくことをお勧めします。 |
進行 | ステージ進行スタッフの調整時間です。各施工・映像・音響・照明の仕込み中にステージ進行チームは段取り確認を行い。ステージ上の使い方、マイクの使いまわし登壇の流れなどステージ上の動きを進行台本を基に整理します。実際に出来上がっていくステージを見ながら進めることが多くより具体的に台本を最後に詰めます。 |
運営 | 受付や誘導や座席に設置する記念品などを準備します。あまり多くの時間を要しませんが、リハーサルの前に終わらせることで安心して本番を迎えることができます。 |
実際のタイムスケジュールを見てみましょう!
ここでは実際のタイムスケジュールを見てみましょう。今回のケースは13時本番の場合のマスターのスケジュールです。参考にしていただければと思います。上記開設させていただいた通り内容によってかなり幅がありますので、あくまでも参考レベルにしていただければと思います。考え方として大切なことは、時間に対してそれぞれのセクションが並行して作業を進めるという事です。リハーサルにはいるまでに多くの工程がありイベントを作られます。それぞれのセクションが時間配分を考えながら進めることで効率の良いタイムスケジュールになります。
テクリハとは何なのか?
一般的にテクニカルリハーサルと呼ばれる時間です。機材のチェックや映像の動作確認、音響、照明、映像などの各セクションとの連携などを行います。クライアント様が会場入りする前にテクニカルチームだけでした打ち合わせを行うことをテクニカルリハーサルと呼びます。この時間に各セクションのスタッフが情報を整理することでリハーサルがスムーズに進行することができます。3時間~4時間くらいのイベントの場合にはおおよそ2時間くらいのテクニカルリハーサルを行うことが一般的です。会場の予約時間に応じて調整することもできますのでイベントの制作会社との相談を進めてほしいと思います。
いよいよリハーサルです!
リハーサルの内容によって時間配分は大きく変わります。プレゼンテーションが絡むようなイベントの場合、立ち位置確認だけなのか、内容確認までするのかなどによって大きく時間が変わります。司会者を込みにしたリハーサルの段取りを効率よく行うために、テクニカルリハーサルまでにしっかり懸念点をクリアしておきましょう。一般的にすべての台本原稿を読み合わせることはせず各シーンの確認だけを行うことが一般的です。1時間~2時間の間で終わらせることが多くあります。タレントやパフォーマンスなどの企画ものを行う場合には別途時間を取ったり懇親会などの余興がある場合には別途確認時間を取ったりします。本番前の最後の仕上げの時間となる為緊張感も高まりますので、懸念点はこの場でクリアしていきましょう。
まとめ
今回は、本番前の時間の使い方について解説させていただきました。結構専門分野なところが多く不明なところも多くあると思います。この辺りはイベント制作会社に相談することをお勧めします。そして会場費はイベント運営の中でもかなり大きなウエイトをしめますので、時間を効率よく使うために本番前の時間を大切にしていきましょう。
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